介護業界の現場は非常に体力的に厳しいだけでなく、給与面も非常に少ないという現実がありました。
このような現実を少しでも打開するために2015年の4月より厚生労働省では介護保険制度を改正し、待遇改善を積極的に推進する介護保険事業者には介護報酬をアップさせる制度を導入しています。
しかし国から介護報酬を支給してもらうには条件があります。
一つ目は「キャリアパス要件」と言われている要件を満たしている事です。
こちらの要件は介護保険事業者内での研修を定期的に行ったり、介護福祉士などに挑戦するスタッフに対して積極的に有給休暇の取得や試験費用の助成などを行っているかという点があげられます。
二つ目は「職場環境等要件」と言われている要件です。
こちらは非正規雇用から正職員に転換したり、介護休暇や育児休暇を積極的に支給することが要件です。
こちらの要件を全て満たしている介護保険事業者には従業員一人頭3万円程度給与がアップするくらいの報酬を得る事が可能となります。仮に全て満たす事が不可能な場合でも半分程度満たしていれば、1.5万円程度のアップはできるようになっています。
上記のような待遇改善の実態については【待遇を考えた職場選び】というサイトでわかりやすく説明されていたので、こちらも読まれることをおすすめします。
こうした加算を受ける際には介護保険事業者は定期的に所轄県庁や市町村による指導監査を受けなければいけません。
その際に指摘事項があった場合には、その指摘事項は確実に守らないと加算が取り消される可能性もあるので、きちんと所轄県庁や市町村の指示や指導を守る必要がでてきます。