介護業界というと、長時間労働な上に賃金が低いブラックなイメージを持っている方も少なくないのではないでしょうか。
これから高齢化が進む現代において介護を必要とする人は増え続けます。その結果、待遇が悪いために従業員は仕事を辞め、残った職員は穴埋めするように長時間労働を強いられます。最後には精神的に耐えられず、職員が辞めていくという負の連鎖が起きることが予想されます。
上記のような事例は珍しいことではなく、従業員がいないために施設自体を閉じなければならなくなった施設もあるようです。
待遇改善がなされないままだと介護職員が不足する一方です。これを危惧した国は「介護離職ゼロ」を目標に、2017年に介護職員処遇改善加算の拡充を行うことを決定しました。
勤続10年以上の介護福祉士を対象に、月に8万円が加算されています。これは介護福祉士の資格を持つ方にとっては朗報ではないでしょうか。
実際、介護福祉士の平均勤続年数は6年と言われています。このことから、待遇の悪さや体力的な問題が見えてきます。どんなに給与を上げたとしても、心身が悲鳴を上げるような待遇の悪い職場であれば、みんな辞めていきます。給与を上げることも重要ですが、その前に離職の原因となっている労働環境の問題を解決する必要があるでしょう。
介護職員は今の日本にとって必要不可欠な存在です。みんなが安心できる老後をつくるためにも、国や雇用主がこれを理解して職員が働きやすい環境を整えていかなければなりません。